リジュラン(REJURAN/리쥬란)はブランド名、PNはPolynucleotide(ポリヌクレオチド)という物質名です。メーカーのPharmaResearchは、PNを使った医療機器とREJURAN Cosmeticsを紹介しています。まずは、ブランド名・物質名・個別製品を分けて見ていきましょう。メーカー発表 ↗
リジュランという名前とPNの違い
リジュランはブランド名で、PNは物質名です。 メーカーはREJURANをPNベースの医療機器と説明する一方、同じ名前を冠した化粧品も展開しています。ブランド名だけでは、どの製品か、どのように使うものかまでは分かりません。メーカー発表 ↗・公式製品群 ↗
名前の公式な由来は、今回確認したメーカー資料では確認できませんでした。由来がないという意味ではありませんが、名称から「再生」などの作用を読み取る根拠も示せません。
PNの医療機器と、化粧品・ブースターを分ける
公式サイトには、REJURAN・I・S・HB Plusの製品群とは別に、Skin Booster(Cosmetics)とREJURAN Cosmeticsの区分があります。「ブースター」という言葉だけでは、注入用かどうかは判断できません。 SYNERGE Skin/Tone up Boosterは化粧品の項目に掲載されています。公式サイト ↗
| 対象 | メーカー資料の記載 | 読み分ける点 |
|---|---|---|
| REJURANの医療機器製品群 | PNベースの医療機器として説明 | 同名の化粧品とは区別する |
| SYNERGE Skin/Tone up Booster | 化粧品の項目に掲載。加水分解DNAとヒアルロン酸Naの配合目的は保湿 | 呼び名だけで注入用と判断しない |
| REJURAN Repairing Eye Gel | Hydrolyzed DNA(加水分解DNA)を記載し、目の周りに塗る使用法を案内 | PN注入研究とは製品も使用経路も異なる |
製品群とブースターの記載は公式サイト ↗、アイジェルの成分・使用法は個別製品ページ ↗によります。これらはメーカーサイトでの区分です。日本での個別製品の法的分類や承認を、一括して示すものではありません。
また、公式トップにはHealing Eye Gel、個別製品ページにはRepairing Eye Gelと、異なる名称が記載されています。同一製品・同一処方とは確認できないため、ここでは分けて扱います。公式トップ ↗・Repairing Eye Gel ↗
目の周りへのPN注入試験は、これらのアイジェルや化粧品ブースターの効果・浸透・同等性を証明するものではありません。 試験で使われた製品と、体への使用経路が違うためです。注入試験の抄録 ↗
日本の未承認表示と安全性の説明を読む
公式サイトのRejuran・I・S・HB plusの各項目には、日本国内で「未承認医療機器」とするメーカー表示があります。 これは対象製品についてメーカーが記した情報です。本稿では、日本の規制データベースと個別製品を独立に照合した結論までは示していません。同じブランドの化粧品全体や、他国の承認状況にまで当てはめることはできません。メーカーの日本語表示 ↗
同じ項目には、諸外国で治療に伴う重大な副作用の報告はないという説明もあります。ただし、観察期間・対象人数・報告の収集方法は併記されていません。報告がないという表示は、副作用が起こらないという安全保証ではありません。メーカー表示 ↗
PNの研究で分かること、まだ分からないこと
PNの働き方には仮説が残り、人を対象とした研究の結果も、製品・比較相手・評価項目ごとに読む必要があります。 2024年レビューは、関連物質PDRNで説明される受容体への作用や、構成材料を再利用する経路をPNにも当てはめる考え方を紹介しています。ただし、PNで同じ仕組みが科学的に実証されたわけではないと明記しています。細胞の周囲で「足場」のように働くという説明も、可能性として論じられています。2024年レビュー全文 ↗
臨床研究にも、比較条件の異なる報告があります。以下の二つの原著について、今回確認した範囲はPubMed BioCにあるタイトルと抄録で、全文ではありません。
| 研究 | 対象と比較条件 | 結果の読み方 |
|---|---|---|
| Leeらの試験 | 27人の無作為化・二重盲検試験。同じ人の顔の左右を比較し、片側の目の周りにPN、反対側に非架橋ヒアルロン酸を注入 | 主観的評価と真皮密度の改善率に有意な群間差はなく、粗さ・毛穴体積の改善率はPN側が高かった。無処置との比較ではない |
| Kimらの研究 | 30人が参加し28人が完了。開始時と注入後を比較 | 初回注入18週後の目尻のしわスコアや、一部の画像指標に開始時からの変化を報告。他製品や無処置との差は判断できない |
結果はLee試験抄録 ↗とKim研究抄録 ↗によります。Kim研究の対照群欄は、複数の研究を整理した系統的レビューの表 ↗ではN/Aと記されています。
同じレビューの表では、Lee試験の対象は韓国人女性27人、比較製品はRejuranとYvoire-Hydro、追跡期間は28週とされています。これらの製品名・対象・観察期間は、原著全文ではなくレビューの表で確認した情報です。研究一覧表 ↗
Lee試験で群間差がなかった主観的指標は、見た目の変化を評価するVAS・GAISです。弾力・水分の改善率は両群とも時間とともに低下し、PN側の改善率が高かったと報告されています。評価項目によって結果が異なるため、すべての面でPNが優れていたとは読めません。Lee試験抄録 ↗
Kim研究では、最終評価のメラニン値に開始時からの有意差はありませんでした。しわスコアなどの変化を、色素に関する効果へ広げることはできません。Kim研究抄録 ↗
注入後の局所反応として、痛み、腫れ、かゆみ、あざ、赤み、一時的な刺激が報告されています。 系統的レビューは通常1週間以内に軽快したと要約していますが、異なる製品や部位を含む記述です。一人ひとりの完全な回復や、日常生活に戻れる日を保証するものではありません。また、このレビューには後述する撤回論文も含まれるため、安全性のまとめを読む際には注意が必要です。局所反応と収載研究 ↗
Lee試験の抄録には、重大な有害事象は報告されなかったと記載されています。ただし、27人という規模では、まれな危険を除外できません。2024年レビューも、長期の効果と安全性は不確実としています。Lee試験抄録 ↗・長期の不確実性 ↗
系統的レビューには、PN・PDRNや、製品・部位・研究設計の異なる研究が含まれています。条件と評価が異なるため、結果を統計的にまとめるメタ解析は行われていません。系統的レビュー全文 ↗
その表には、撤回されたPakらの2014年論文も残っています。撤回告知では、誤った利益相反の開示と、研究費提供者に関する不正確な通知が理由とされ、製造企業による試験費用の支援が後から報告されたと記されています。このため、レビュー全体の人数や安全性のまとめを、有効な研究だけの集計として扱うことはできません。上記のLee・Kimの個別報告とは区別して読む必要があります。レビュー表 ↗・Pak論文の撤回告知全文 ↗
研究者と企業の関係も開示されています。系統的レビューの著者M.C.はMastelli社の研究開発(R&D)運営委員・継続医学教育の講師、G.C.は同社のPN医療機器を販売するDermafocus社のKOL・臨床トレーナーです。一方で、両社はこの研究に関与せず、助成金も受けていないと記載されています。これとは別に、S.L.の博士フェローシップによる支援と、その支援者がこの研究に関与していないことも記されています。企業との関係だけで研究を無効とはいえませんが、企業と完全に無関係な検証とも紹介できません。利益相反・研究支援の開示 ↗
出典と確認日
記述の根拠をたどれるよう、参照先と確認日を掲載しています。
- REJURAN公式サイト:製品群と日本語表示 ↗確認日 2026-11-03 · 出典1
確認に使った記述
Skin Booster(Cosmetics) REJURAN ® Cosmetics リジュランは現在日本国内において医薬品医療機器等法上、未承認医療機器です。 諸外国において、治療に伴う重大な副作用の報告はありません。 *1「加水分解DNA」 配合目的:保湿 *2 「ヒアルロン酸Na」配合目的:保湿
- PharmaResearch:REJURAN Repairing Eye Gel ↗確認日 2026-11-03 · 出典2
確認に使った記述
REJURAN® Repairing Eye Gel Hydrolyzed DNA After using cream, take an appropriate amount of this product and gently apply it around the eyes.
- PharmaResearch Surpasses Sales of 10 Million cc for REJURAN:メーカー発表 ↗確認日 2026-11-03 · 出典3
確認に使った記述
REJURAN®, a PN-based medical device PN (Polynucleotide) The company offers a range of products, including REJURAN®, CONJURAN®, REJURAN Cosmetics, and Re-An® Eye Drops.
- Polynucleotides in Aesthetic Medicine: A Review of Current Practices and Perceived Effectiveness:PMC11311621/PMID 39125793・BioC全文 ↗確認日 2026-11-03 · 出典4
確認に使った記述
However, up to date, this has not been scientifically demonstrated. The long-term efficacy and safety of polynucleotide treatments remain uncertain
- The Effectiveness of Polynucleotides in Esthetic Medicine: A Systematic Review:PMC11845969・BioC全文 ↗確認日 2026-11-03 · 出典5
確認に使った記述
Variations in settings and outcomes precluded meta‐analysis. Dermafocus Ltd. or Mastelli Srl were not involved in this research and no grants were received.
- Comparison of the effects of polynucleotide and hyaluronic acid fillers on periocular rejuvenation: a randomized, double-blind, split-face trial:PMID 32248707・BioC抄録のみ ↗確認日 2026-11-03 · 出典6
確認に使った記述
A total of 27 subjects were enrolled in this randomized, pair-matched, and active-controlled study. No serious adverse events were reported.
- Effects of Polynucleotide Dermal Filler in the Correction of Crow's Feet Using an Antera Three-Dimensional Camera:PMID 35357558・BioC抄録のみ ↗確認日 2026-11-03 · 出典7
確認に使った記述
Twenty-eight subjects (93.3%) completed the study. However, no significant difference in melanin level was detected between the initial and final visits.
- Notice of Retraction: Pak CS, et al.:Pak 2014論文の撤回告知・PMC4729519・BioC全文 ↗確認日 2026-11-03 · 出典8
確認に使った記述
The board concluded that the article was an impaired publication of conflict of interest by wrong disclosure and incorrect notification of funding sponsor.
AIを調査・下書き・出典の照合に利用し、運営者の公開承認に基づいて掲載しています。AIによる検証は専門家の監修を意味しません。
更新と訂正
この公開版: 2026.11.04 / 1615707234bb
- 2026.11.04 · 初版 · 1615707234bb



